現場の人の動きの可視化で、製造原価の中の今まで見えていなかった部分が見えるようになり、今までできなかった改善ができるようになります。現場と管理者が一体となって行った業務効率化をご紹介します。

株式会社ビック・ツール生産課

管理者は、生産実績の管理だけでなく、人の管理を

point

  • 設備を動かしているのも、生産しているのも、「人」
  • KKD(経験・勘・度胸)に頼らない上司になる!

導入の背景

製造部門の課長として就任したばかりの松永氏は、現場の経験はあるため、工程一つ一つは把握していましたが、部門の業務全体像は把握できていませんでした。そのため、どの工程に、誰に、負荷が偏っているかなど、人員管理について不安を抱えていました。また、負荷が偏っていることは、生産効率を落とすことにつながるため、生産数増加に対し柔軟に対応できる生産体制を構築するためには、人員配置の管理がとても重要だと、「経験上」認識はしていました。

しかし、現状の管理体制では現場の社員の動きが曖昧にしか把握できないため、生産数低下などの問題に対し、経験と勘に頼るしかなく、なかなか自信が持てませんでした。

ProcessViewerでは、「誰が」「何の作業を」「何時から何時まで」行ったかということについて、客観的な数値データを収集することができるため、的確な判断が可能になるのではないかと思い、導入を試みました。

運用の効果

ProcessViewer運用により、どの工程に負担がかかっているか明確になり、現場を客観的に見ることができるようになりました。このデータを見ることで、管理者と作業者との間でずれていた感覚の違いが明確になり、共通理解をもつための話し合いができるようになりました。

また、日々の作業者の動きが視覚的にわかりやすくなり、他の作業者の仕事を知る機会にもなりました。グラフ化されたデータを基に話をすることで、今まで認識していなかった負担を生む細かい作業があったことにも気づくことができました。

これを繰り返すことで、作業者側からもいろいろな意見が出てくるようになり、改善をする良い風土ができつつあります。

データ入力もスマートフォンのボタンを押すだけの簡単な操作だったため、社員の負担にもなりませんでした。

 

 

 

目指す姿

人員配置について、経験則は非常に重要ですが、それだけに頼った管理者の判断では個人差が生まれ、生産現場が混乱する恐れもあります。管理者と作業者が同じデータを分析することにより、共通理解の下での話し合いが可能となり、効率の良い生産につながります。

また、客観的なデータに基づく判断基準を持つことで、管理業務の標準化を図ることができ、次の管理者育成にも役立てることができそうです。

これを実現することにより、世界中の、さまざまな分野に拡大していく営業戦略に対し、柔軟に対応可能な生産体制の構築を目指しています。